【現音鑑:ご報告と御礼Ⅱ】第4期現代音楽鑑賞講座:第2回[ダリル・ゼミソン]

近藤譲による第4期現代音楽鑑賞講座:第2回について

Buncademyの現代音楽鑑賞講座の偶数回では、近藤譲氏の臨席の下で、参加者の発表が行われます。第2回(2016/07/03)では、カナダ出身の作曲家で、日本を拠点に国際的な作曲・音楽活動を展開している、ダリル・ゼミソンさん(Daryl Jamison)による自作についてもプレゼンテーションが行われました。

「日本と私―音楽と断想」というテーマで、ゼミソンさんがこの10年間日本で学んできた日本の文化が彼の音楽にどのような影響を与えたのかについてお話していただきました。また、その時期に作曲した彼の音楽を鑑賞し、それぞれの作品のご説明と日本文化との関わりについてレクチャーしていただきました。プレゼンテーションは終始日本語で行われ、プレゼンテーションと参加者に対する彼の丁寧な姿勢が覗えました。

発表者のゼミソンさんに深く感謝いたします。またご臨席いただいた近藤譲先生、参加者の皆様に心より感謝申し上げます。
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当日鑑賞した作品と、作品の背景になるそれぞれのテーマは以下の通りです。

◎ イントロダクションで聴かせていただいた作品は、
“Songs of Love in Wintertime” [冬枯れの愛の歌](2003年作)
[High Voice, pf  歌詞:ゼミソン・ダリル(英語)]

来日前の作品ですが、彼がイギリスのヨーク大学に留学した時のお話や近藤先生との出会い(ヨーク大学の出版部で近藤先生の楽譜が出版されている)から日本留学に至るまでのお話がお伺いできました。

◎「精神性」について
《古代女神に扮した私》”Myself in the Disguise of an Ancient Goddess”(2008年作)
[十三絃箏 (+声)  歌詞:高椅睦郎]

◎ お能と序破急
《小雄鹿》”plaintive belling” (2013年作)[十三絃箏]
02◎ 自然
《松虫》”Matsumushi”(2014年作)ーソプラノのためのモノオペラ
[ソプラノ、イングリッシュホルン(オーボエ)、ピアノ、チェロ]
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◎ 国家と伝統
《借景》[shakkei] 2015年作)[十七絃箏、ギター]
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伝統と文化を知ることの重要性を何回も語ったダリルさん。創作においても同様で、伝統に無知な作曲家の作品はその価値が減少すると。保守的に聞こえるかもしれないが、むしろ逆で、伝統を知らなければ革新的な作品を作ることができない、新しい楽器を使って作曲をするとき、その楽器の伝統をよく研究すべきであるのと同様。文化は国際的なもので、伝統芸能ををしっかり学んで実践できるのが大事、国籍や人種などは関係ない。日本人でも敬意を払わずに伝統芸能を扱ってはいけないというお話が印象的でした。
彼の日本文化への尊重心と敬愛が強く伝わってきた有意義な時間でした。

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